リンパ管 のバックアップ(No.6)
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
リンパ管とは、血管、特に静脈と同じように体内を走る管で、体中の組織の中から組織液(細胞外液)が流れ込み、これが集められて、リンパ管を通って静脈へと送られる。リンパ管の中を流れる液体をリンパ液(リンパ)という。器官系のリンパ系に含まれる器官。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | リンパ管 | リンパかん |
英語 | lymph vessel | リンフ・ヴェッセル | |
lymphatic vessel | リンファティック・ヴェッセル |
リンパ管のはじまるところは全身の組織内で、そこでは毛細血管のように細いリンパ管(=毛細リンパ管)があり、そこで組織液がリンパ管に流れこんで、リンパ液となる。細いリンパ管は合流して、次第に太くなりながら、途中で、リンパ節を通る。
合流したリンパ管は、最終的には右リンパ本幹、左リンパ本幹という2本の太いリンパ管にまとまり、それぞれが別の場所で静脈とつながっている。リンパ本幹が静脈とつながる場所は、内頚静脈と鎖骨下静脈が合流して腕頭静脈になる分岐部のところで、この場所は静脈角と呼ばれる。右リンパ本幹が右の静脈角に、左リンパ本幹が左の静脈角につながる。
リンパ管の構造は、壁が薄くて、弁があるなど、静脈とよく似ている。